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やまつ辻田の粉山椒はモニカ・ベルッチのようにグラマー [日本料理]

「あんなもん」
「別に」

というのが、これまで自分の粉山椒に対する評価だった。
ウナギを買えばとりあえずついてくるし、担々麺を出す店に行けば、それなりに粉山椒がおいてある。
とりあえずかけて食べればいい。

おそらく、中島と同じように、大半の人が粉山椒にことを「別に」と思ってきたはずである。
ネットで香りを伝えられないのが残念でしかたがないが、

「あんなもん」でも「別に」ではない粉山椒を体験してしまった。
今年の3月だったか、デパートの催事で「やまつ辻田」の辻田さんが粉山椒を売っているブースに近づいた瞬間、

辻田さんのまわりに〈粉山椒の香りの壁〉ができていた。
粉山椒の香りがむんむんしていたのだ。
色も鮮やかで、奥深いグリーン。
ウナギを買うと付いてくるシロモノとは、モニカ・ベルッチとその骸骨ぐらい差があった。

モニカ・ベルッチのようなグラマスな粉山椒をどう使うのか。
ウナギや担々麺にしか使ったことがなかったが、辻田さんは親子丼にかけても旨いという。


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あるいは、粉山椒3に対し、塩を1を加えて塩粉山椒を作る。
これを鶏の唐揚げにかける。


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もしくはフライドポテトにふる。


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もうひとつ。
粉山椒を配合した七味唐辛子がこれまた。
香りよし、奥深い味が素晴らしい。
これをすき焼きを食べる際、溶き卵にドバドバと入れて肉を食らう。
すき焼きの〆に、溶き卵にご飯を入れて食べても旨かった。


エイ出版社の料理雑誌『ボオーノ8月号』でやまつ辻田の粉山椒を取材した。
モニカ・ベルッチのようなグラマスな香りを含む粉山椒をぜひ体感すべきだと思う。

大阪に「居酒屋ながほり」という名店がある。
「野菜の甘酢あんかけ」がこの店の十八番なのだが、仕上げにやまつ辻田の粉山椒をかける。
今回、この料理のレシピをご主人の中村さんに伝授してもらった。


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「あんなもの」
「別に」どうでもよくない粉山椒があることを知らなかった自分は不幸だった。
素直にそう思う。

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アワビの磯煮で作るバターソテー 小学館「大人の逸品セレクション」 [日本料理]

いま発売中の小学館『大人の逸品セレクション』で
食べ物の記事を書かせていただきました。

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その中のひとつが、「アワビの磯煮」。
長崎産の黒アワビを昆布などが入っただし(天然素材のみ)で
3分煮たのがアワビの磯煮です。
袋から取り出すだけで柔らかいアワビが食べられます。

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これをバターソテーにしてみました。
白ワインを用意しなかったのが悔やまれます。

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このアワビの磯煮には、アワビを煮た汁が入っています。
アワビの旨みが利いたこの汁を、捨ててしまってはもったいない。

船橋の海苔漁師、坂才丸こと、滝口さんが三番瀬で作った生海苔があったので、
温めたアワビの磯煮の汁に入れてみました。

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磯の香りが際立つお汁が完成。
アワビ×三番瀬産生海苔の相乗効果で、
料亭にも負けないぐらい、旨い一品を愉しむことができました。

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うどん県がブランド化した讃岐でんぶぐ [日本料理]

うどん県こと、香川県で「ナシフグ」と呼ばれる、
小さなフグが水揚げされています。
香川県ではこの魚を「讃岐でんぶく」と命名し、ブランド化しました。

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讃岐でんぶくは、内臓だけでなく、皮にも毒があるため、
身欠きに加工したものが流通しています。
身離れがよく、鍋にする際はそのまま鍋に入れる家庭が多いと聞きました。

居酒屋では讃岐でんぶくを唐揚げや塩焼きなどで供しています。
高松市内にある居酒屋「美人亭」(すごいネーミング!)で
讃岐でんぶくをいただきました。
取材した宿では讃岐でんぶくの寿司も登場。

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いま発売中の『旅の手帖4月』で連載中の「食べ旅」で
讃岐でんぶくのことを書かせていただきました。

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銀座で食べられる「郷土料理」 [日本料理]

地方に出かけると、郷土料理を食べる機会が多いです。
でも、都内にも旨い郷土料理を食べさせてくれる店がけっこうあります。
そんな料理を今日発売の『一個人1月号』で取材しました。

秋田名物の「きりたんぽ鍋」。
銀座にある「佐藤養助商店」ではきりたんぽ鍋を食べさせてくれます。
セリが入るのですが、その根っ子も食べるのだそうです。
「セリは根っ子も食うの?」
と思いましたが、苦甘くてしかも繊維質。
かなりいけます。

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佐藤養助商店は稲庭うどんの名店。
なのできりたんぽ鍋の〆は、うどんで決まり。


広島湾でカキを養殖している「かなわ」の飲食店が銀座にあります。
カキといえば、土手鍋にとどめを刺します。
やや甘い味噌が味の決め手。
温まりました。

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輪島出身のご主人が営む能登料理の店「かなざわ」。
郷土料理というわけでありませんが、能登産の食材を使った料理を食べさせてくれます。
北陸ではノドグロと呼ばれるアカムツが美味です。
そのノドグロと、ズワイガニを使った〆のご飯がうまかったなあ。

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炊き立てのご飯の上にカラスミの粉をまぶし、
その上に昆布締めにして焼いたノドグロ、ズワイガニをのせた逸品です。
これをかき混ぜていただきます。

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熊本料理「しん」で食べた馬肉と豚足 [日本料理]

関東には、馬肉を食べる文化はほとんどありません。
以前、長野の旅館で夕食に出ましたがありましたが、
食べる習慣がないので、あまり感心しませんでした。
恵比寿にある熊本料理の居酒屋「しん」で
馬肉の刺し身5点盛りを食べたところ、
馬肉を食べる機会がほとんどない自分でも、相当旨いと感心しました。
馬肉を十把一絡げらにせず、各部位ごとに食べさせてくれるのも感心しました。

これがしんで登場する馬肉のオールキャストです。
(左上から時計回り)

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ヒレ。
タケノコか、ホタテ貝柱のようにみえる白い部位はたてがみ。
そう、馬の首です。
ほぼ脂ですが、甘みと、こりこりとした食感が抜群でした。

二重子と呼ばれる腹回りの肉。
牛のカルビのような味わいと食感。
「馬はどうも苦手」という人も、おいしく食べられるはず。

タン。そう、馬の舌です。見た目同様、脂がのっていて、かなり旨い。

ハツ。

馬肉と聞くと、どうも馬の姿を思い浮かべてしまい、苦手でした。
他の肉はなんでもいける口なのですが、馬だけはどうも……。
今回、雑誌『一個人12月号』の取材で馬を食べることになり、馬肉に開眼しました。

ちなみに「しん」の豚足も相当いけます。
都内ではただ茹でただけの豚足が主流です。
ところが、九州では茹でたものを香ばしく焼くのが一般的です。
表面はカリッとしていますが、なかはトロトロ。
その食感がこたえられません。

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あけましておめでとうございます [日本料理]

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。

新春最初に飲むのは、岡山は倉敷にある森田酒造から届いた荒走りです。

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居酒屋で心にぐさっと、つきささった言葉 [日本料理]

昨晩、友人と外苑前にある居酒屋で一献。
いろいろな料理を食べながら、芋焼酎のお湯割りを飲みました。

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最後にもっとも感動したのが、壁に飾ってあった一枚の色紙です。

壁といっても見上げない限り、まず目に止まらない高さに飾ってありました。
達筆な筆て書かれているのですが、意味がわかりません。
御年67歳の当主に解説してもらいました。

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 気は長く、腹を立てず、心は丸く、人は大きく、己は小さく。

ということが書かれた色紙だそうです。
半世紀以上生きてきましたが、自分の性格も行動も色紙の真逆です。
芋焼酎で酔った体頭に、上の言葉がつきささりました。


『おやつまみ』の打ち上げで賛否両論で食事会 [日本料理]

ぶんか社刊『笠原将弘のおやつまみ』の出版祝いと、
打ち上げを兼ねて、昨晩、「賛否両論」で食事会をしました。
昨晩いただいた料理の一部を紹介します。

地鶏と冬瓜の椀物。


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お造り。
醤油のほか、赤玉ねぎと塩昆布の自家製タレも登場。


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この自家製タレが旨くて、デブデブは思わずなめてしまいました。


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鮎の一夜干し。右下がウルカです。


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ご飯と味噌汁。
ご飯は鯛と新生姜。ピリッとした新生姜が旨い。

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〆はデザート。
賛否両論では通常6種類のデザートを用意してあります。
どれもこれもうまそうなので、全種類頼むことにしています。
右下の最中は温めた皮に、自家製の餡をはさんでくれます。
中央の上は大葉のシャーベット。
さっぱりとしていてこれまた旨いんです。
でも、左上のきな粉のアイスクリームも大好き。
左下のプリンも大好物。
ババロワも捨てがたい。
なのでいつも全部食べないと気がすみません。

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「賛否両論」の笠原将弘さんに習った鶏肉料理 [日本料理]

「賛否両論」の笠原将弘さんにレシピを習う連載を雑誌『一個人』で1年間続けてきましたが、本日発売号で最終回となりました。

笠原さんの実家は、「とり将」という焼き鳥屋でした。
小学校から帰ってくると、実家のカウンターで宿題をし、それが終わると、お父さんが作ってくれた鳥わさなどの酒の肴をおかずに夕飯を食べたそうです。
最終回の号では、将弘少年が食べた、お父さんの料理を再現してもらいました。
賛否両論で食べられる料理もあるし、食べられないものもあります。

遠足の弁当には、自家製の焼き鳥がたくさん詰まっていたそうです。
級友とおかずを交換するのが、遠足の愉しみだったと聞きました。
写真はお父さんが得意だった「きじ焼き丼」です。
原稿を書く前、自宅で何度か作ったところ、豚児たちも喜んでくれました。

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こちらはチューリップの甘酢唐揚げ。

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大阪梅田は「たこ梅」のさえずり [日本料理]

昨晩、久しぶりに大阪泊。
大阪駅が改装されたり、駅前にビルが林立したり、
脳裏に刻まれた風景とまったく異なり、方向感覚を失った。
それでも変わっていないものもあり、嬉しくなった。
開高健も通ったという大阪の味を8年ぶりの堪能した。
たこ梅のおでん。

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いろいろと頼んだのですが、最後はやはりクジラのさえずり。
さえずりとは、クジラの舌のことです。
クジラはどの部位も硬いため、じっくりと時間をかけて煮込まないと
柔らかくなりません。
たこ梅のさえずりは繊維質がトロトロになるまで煮こんでありました。

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