「賛否両論」の笠原将弘さんに習った、自由な発想の料理 [日本料理]
「料理会は失敗をどうごまかすかでなりたってきました。
言い換えれば、失敗したものをいかに取繕うが料理なんです」
と教えてくれたのは、
予約がとれないことで知られる「賛否両論」の笠原将弘さんです。
失敗したことで誕生した料理は枚挙にいとまがありません。
タルトタタンしかり。
バタークリームもしかり。
オムレツを作っている最中、ひっくり返しそこね、
急きょ、スクランブルエッグに変更した経験がないですか?
いま、雑誌『一個上』で笠原さんに料理を習う連載をしているのですが、
笠原さんはレシピだけでなく、
料理を作る楽しさも語ってくれています。
今日発売の『一個人8月号』では、こんな話を聞きました。
「料理には決まりがないし、自由な発想で作ってください。
料理は遊びの延長なんです」
たとえば「焼きナス」。
ナスを焼き、皮をむいたあと、だしをふくませます。
料亭などでも登場する定番中の定番です。
これはこれでおいしいのだけれど、笠原さんはもうひとひねり。
ナスを叩いて、そうめんのタレにしようというのです。
(オモシロイなあ)
思わずデブデブはうなずいてしまいました。
今回、トマトを使った料理も習いました。
ゴマポン酢を作り、トマトにかける。
「トマトのゴマポン酢がけ」の完成です。
「焼きナス同様、このトマトを叩いてみませんか。
冷たいパスタと和えたらおいしいと思います」
完成した料理を叩いてソースにするという発想は
デブデブにはありませんでした。
(これはこうである)
決まりきったパターンでしか料理を作ってこなかったデブデブは、
毎回笠原さんに料理を教えてもらうのが愉しくてしかたがありません。
自分が感じた料理のオモシロさや感動を
(誌面で表現できれば)
といのが、デブデブの課題です。
『一個人』ではじまった賛否両論の笠原将弘さんの新連載 [日本料理]
「賛否両論」の笠原将弘さんの新連載がはじまりました。
いろいろな仕事をされている笠原さんですが、
雑誌で連載をするのは今回がはじめてだそうです。
デブデブも月に一度、笠原さんに料理を習うのが愉しみです。
二度目の「賛否両論」はすっかり春のメニュー [日本料理]
昼間、仕事でお目にかかるときも、
夜、カウンター越しに対座するときも
ほとんど気負いも感じられず、ひょうひょうと包丁を動かし、
自分のリズムで料理を作っている。
「賛否両論」の笠原将弘さんである。
食事をするのはまだ2回目。
初回は2月だった。
あれから2か月。
(春の料理が食べられるかも)
大いに期待しての賛否両論だった。
筍、そら豆、ワカメ、ジュレ
白魚の天ぷら ごぼう(料理名を失念)
桜えびのお椀(料理名を失念)
サワラ イカのお造り
ホタルイカ 菜の花のぬた
「日本酒に合います」
とおまけにつけてくれた自家製カラスミもほどよい塩気。
サワラと筍のコショウ焼き
茶碗蒸し
さて、中味はなんでしょうか。
デブデブが良く使う素材だが、まさかアレを茶碗蒸しに使うとは!
トマトとアサリのむき身。
あうんだねえ、このカップリングが不思議と。
もうこれは定番。
いぶりがっことマスカルポーネ
いぶりがっこに、マスカルポーネをつけると、
燻製くささがまろやかになる。
これは発見。
〆は鯛飯と海苔の味噌汁と昆布の佃煮
「デザートをお持ちします。
定番の5品と、本日のデザートは
グレープフルーツのカンパリゼリーがけ(だったっけ?左中央)」
前回遠慮して3つ(だったっけ?)しか頼まなかったので、
今回は全部頼んだ。
これがこの夜のデザート、オールキャスト。
和食の店で毎晩デザートを6品用意するのは大変なことだ。
「それを知ってて、全部頼むなよ、この馬鹿」
デザート担当の料理人は、早くから仕込みをしている。
だからこそ、全部食べてみたかった。
(というのは言い訳。食べたかっただけなんだけど)
右上のきな粉のアイスもいい。
右下の大葉のシャーベットも爽やかで旨い。
でもお気に入りは最中。
小豆を最中の皮ではさみ、両面を焼いてパリッと仕上げる。
ささいなこともきちんとやる料理人に頭がさがります。
「だったら少しは遠慮しろ」
全部食べないと、わからないこともあるのだ。
4月17日、笠原将弘さんが「賛否両論」でチャリティ食事会を開催 [日本料理]
「昨日(27日)、東京の料理人総勢20名で炊き出しをやってきました。
参加したのは僕と、イタリア料理の山田宏巳さん、寿司職人などです」
というのは、「賛否両論」の笠原将弘さんです。
向かった先は、茨城県土浦。
ガスコンロから鍋釜、食器など、必要な道具をすべて車に積み込み、
土浦までかけつけたそうです。
福島から避難してきた400名の方が体育館で暮らしています。
イタリア料理、寿司、日本料理などを食べてもらったそうです。
なにしろ料理人は超一流の人ばかり。
いったいどんな料理を用意したのでしょうか。
「おにぎりやパンなどはたくさん送られてきていました。
カップラーメンが大量にありましたが、火がなくて食べられません。
ラーメンのような温かいものがもっとも喜ばれました」
来月もどこかの避難所へ炊き出しに行くそうです。
その前後になるかと思いますが、
「賛否両論」でチャリティ食事会をすることが、
昨日3月28日に決定したそうです。
日時/4月17日(日)12時から(節電のため夕方まで)
場所/賛否両論
予約/不要
*画像は以前撮影したものです。現在は節電のため、外灯はもっと暗いはず。
「いま、知り合いの料理人に声をかけはじめたところです。
いろいろなジャンルの料理人が集まるはずなので、
うちでは出していない料理が食べられると思います。
この日の売上はすべて義援金に送ります」
「イベントの話をブログに書いていいですか」
「もちろん、いいですよ」
ということなので、みなさん、乞うご期待。
笠原さんの和食の他、
イタリアンや中華、寿司、フレンチなども食べられるかも?
お代は未定。
おそらく詳細は店のHPに掲載されるはず。
http://www.sanpi-ryoron.com/
あるいは笠原さん自身のブログで告知されると思います。
http://ameblo.jp/sanpi-ryoron/
「今後、炊き出し部隊は北上し、気仙沼まで行こうと思っています」
世界の「クロサワ」でスイス人と一献 [日本料理]
2年前、スイスで世話になったワイナリーの当主、シリルが来日しました。
フーデックスの見学(出展にあらず)と、試飲会が目的です。
その打ち合わせもあり、昨晩、六本木のクロサワで飯を食いました。
スイス人ですが、日本酒もいける口で、
旨い酒、そうでない酒の違いがわかります。
さすがワイナリー当主。
いろいろな肴を食べ、酒を飲み、
我々日本人は〆にそばを頼んだわけです。
ところが、さすがスイス人。
〆にビーフを食べました。
酒の肴に牛肉を食べたにもかかわらず、ですよ。
農耕民族と狩猟民族との違いをまざまざと実感させられた瞬間でした。
これからシリルとフーデックスへ行ってきます。
それが終わると、試飲会に突入。
彼のワインがどう評価されるのか、気になります。